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COLUMN~コラム~

vieilles vignes

【~ワインのラベルで見かける『VIEILLES VIGNES』とは~】

皆さん、こんばんは。井上ワイナリー広報担当の石関華子です。

 

ワインをよく飲まれる方であれば、冒頭の写真のように『VIEILLES VIGNES』とか『VV(あるいはV.V.)』という文字が書かれたラベルをお見かけしたことがあるのではないでしょうか?

これは、「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と読み、フランス語で「樹齢の高いブドウの樹(古樹)」を意味する言葉です。

今日のコラムでは、この「ヴィエイユ・ヴィーニュ」についてお話したいと思います。

 

なぜ「樹齢が高い」ことが、わざわざラベルに記載されるのでしょうか。

それは、樹齢とブドウの質に関係があるからなのです。

 

ブドウの樹の寿命は120年ほどと言われています。

樹齢が若い間は枝葉を伸ばそうとする勢いが盛んなのですが、樹齢20年を過ぎるとその勢いは落ち着きます。そうなると、それまでは枝葉の成長に回されていた養分が、果実の方に行き渡るようになります。

そのため、古樹のブドウはミネラルや養分をたっぷり含み、より味わい深いものになるのです。

 

また、樹齢が高くなればなるほど、一つの樹になる果実の数が少なくなります。

その結果、ワインの生産量は減少してしまいますが、一つ一つの果実に日光が当たりやすくなり、栄養分もさらに行き渡るようになります。

こうして、ブドウの質が向上するというわけですね。少数精鋭になる、といったところでしょうか。

 

このような古樹のブドウからは、ぎゅっと果実が濃縮されたような味わいや旨味がたっぷりと感じられるワインが生まれます。

ややお値段は張りますが、その濃厚で奥深いリッチな味わいは、ちょっと豪華なディナーのお供や贈り物にもうってつけなのではないでしょうか。

 

ところで、「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と言えるのは樹齢何年からなのでしょうか。

それには明確な規定はありません。生産者の判断に拠るところになります。

ただ、一般的には樹齢30年以上の古樹から造られたワインに「ヴィエイユ・ヴィーニュ」と表記されているものが多いようです。

 

蛇足ですが、業界ではヴィエイユ・ヴィーニュのワインのことを、Vが二つあることから、「ブイブイ言わせるワイン」なんて呼ぶことがあります。

これを知っていると、ちょっと一目置かれるかもしれません(笑)

 

とっくにV.V.と言える年齢に到達している私ですが、ブドウの樹を見倣って、歳を重ねるごとに味わい深い人間になれたらいいなと思います。

 

それでは今日はこのへんで。また来週

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