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COLUMN~コラム~

【~英雄はワインがお好き!?~】
皆さん、こんばんは。井上ワイナリー広報担当の石関華子です。
先日閉幕したFIFAワールドカップでは、フランスが見事優勝しましたね!
そこで、今回のコラムでは、フランスの英雄、ナポレオン・ボナパルトのワインにまつわるエピソードをご紹介したいと思います。
ナポレオンは1769年、フランスのコルシカ島のアジャクシオという街で誕生しました。
地中海に浮かぶコルシカ島では、実は紀元前からワイン造りが行われ、現在でもブドウ栽培は島の主要産業の一つとなっています。
また、花崗岩質の土壌のアジャクシオでは、シャッカレロというコルシカ島原産のブドウ品種のワインが造られています。
ただ、コルシカ島産のワインは、約半分が島内で消費され、輸出先も欧州が中心であるため、日本ではなかなか手に入らないかもしれません。
ナポレオン自身も大のワイン好きであったことで知られています。特にお気に入りだったのは、ブルゴーニュ地方の一大銘醸地、コート・ド・ニュイ地区のジュヴレ・シャンベルタンというコミューン(日本でいう「村」のような自治体)の特級畑、「シャンベルタン」のワインでした。
戦いに出向く前には必ず、勝利を祈念してシャンベルタンのワインを飲んだという逸話もあります。
そして、あらゆる戦いで勝利を収め、皇帝まで昇りつめたナポレオンでしたが、唯一、戦いの前にシャンベルタンを飲まなかったときがあります。
それは、1812年のロシア遠征(偶然にも今回のワールドカップ開催地ですね!笑)のときでした。ロシアの冬を目前にして、冬将軍に行く手を阻まれたフランス軍は大敗を喫し、このことがナポレオンの失脚へとつながってしまったのです。
このロシア遠征は、「シャンベルタンを飲まなかったから負けたのではないか」とも言われています。
また、ナポレオンは「シャンパーニュは戦いに勝った時には飲む価値があり、戦いに負けた時には飲む必要がある」という名言も残しています。
どうやら、ナポレオンのジンクスは
「戦いの前はシャンベルタン、戦いの後はシャンパーニュ」
ということだったようです。
現代を生きる私たちも、何か大きな仕事を行う前には景気付けにワインを飲んで、それが終わった後にも打ち上げでワインを飲む…ナポレオンに通ずるものがありますよね。そう思ったら、なんだかナポレオンにも親近感が湧いてきませんか?
それでは今日はこのへんで。また来週!